【福岡市】ショートステイ里親を始める時の不安を解消!保護者とのトラブル編

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ショートステイ里親になりたい方向け

短期間お子さんをお預かりするショートステイ里親の活動では、お子さんとの関わりだけでなく、実親の方々との関係づくりも大切な要素です。初めての方同士が子育てをバトンタッチするような形になるため、ごく稀にですがうまくいかないこともあります。

私自身、これまで様々な家庭のお子さんをお預かりしてきましたが、保護者の方との間で起こりうるトラブルやその対処法について、これから里親を考えている方に少しでも参考になればと思い、実体験をもとにまとめてみました。

大切なのはさまざまなトラブルを事前に想定しておき、対処法を考えておくこと。お互い初めて会う人同士が、最も大切なお子さんを介して関わるのですから、多少の行き違いは避けられません。でも、そんな時こそ「子どもの幸せ」という共通の目標に立ち返り保護者の目線で保護者の立場に立って子どもと接することで、多くの問題は解決できると思うのです。

それでは、実際に起こりうるトラブルとその対応について、一つずつ見ていきましょう。これからショートステイ里親を始める方の不安が少しでも軽くなれば嬉しいです。

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保護者との関係におけるトラブル

コミュニケーション不足や誤解

実親とのコミュニケーションは時に難しいものです。特に初対面の方との短時間でのやり取りでは、情報が十分に伝わらないことがあります。保護者も緊張していたり、細かいことを忘れていたりするので、気になることはできるだけ具体的に質問をすることが大切です。

お風呂に関する情報欄には何も記載されていなかったお子さんなのに、何故だか湯船に浸かるのを怖がる子がいました。
お預かり終了時に保護者さんにそのことを伝えると、小さい頃に湯船で溺れてしまい、その時から湯船に浸かるのを怖がるとのことでした。保護者にとっては当たり前の情報や、普段気に留めていないことは里親に伝え忘れることがあります。お子さんの事前情報で気になる箇所があれば前もって保護者に確認するようにしています。

実親との連絡が取れなくなる

保護者と里親が直接連絡を取ることはありません。トラブルを避けるためです。スタッフが間に入って保護者と連絡をとってくれます。ショートステイは短期の預かりなので連絡が取れなくなることはほぼないと思われますが、0ではありません。特に精神的に不安定な状況の方や、複雑な家庭環境の場合に起こりやすいと考えられます。こういった場合もどう対処するか、スタッフが指示してくれます。

今まで1度だけ子どもの夜間嘔吐で連絡した際、数時間スタッフと連絡が取れなかったことがあります。夜間はスタッフが当番制で電話対応しているため、スタッフの状況によっては連絡が取れないこともあると想定されます。翌朝にはスタッフも保護者とも連絡がつき、お子さんの体調不良でショートステイは中断となり、特にトラブルはありませんでした。

子どもの引き渡し時間の遅延

約束した時間に保護者が来られないことは稀にあります。交通機関の遅れや仕事の都合、体調不良など理由は様々です。子どもの引き渡しにはトラブル防止のため、スタッフも必ず同席するので、保護者の到着が遅くなる場合もスタッフが保護者に連絡してどう対応するか判断します。

精神疾患で薬を服用中のママさん。薬の副作用で眠くなってしまうとのことで服薬期間中にショートステイを利用されていました。待ち合わせの時間になっても来られなかったので、スタッフから連絡しました。3度くらい電話をかけた時、「今起きました!」と電話口で慌てた様子だったそう。私がお預かりを引き受けるときは、こういったトラブルも想定して予定を詰め込まず、時間に余裕を持たせているので、「ゆっくりでいいので気をつけてお越しください。」と伝えてもらうことが出来ました。
別の日、スタッフが何度電話をしても連絡が取れない時もありました。その日は保育園に先にお子さんと荷物を預けたところでママさんの到着を20分ほど待ちましたが来られず。スタッフがママさんがうつ病で、症状が重い時には人と会いたくないことを把握していたので、スタッフの判断でママさんにお会いすることなくショートステイ終了となりました。

保護者から予定の変更がある

予定より早く「今から迎えに行きます。」と言ったり、「もっと長く預かってもらえないか」と連絡があることもあります。基本的に決まった期間のお預かりですが、緊急だと判断された場合は、予定の変更がある場合があります。

お子さんの体調不良でお預かり中断になることはたまにありますが、ママさんの体調が悪化し、予定より長くお子さんを預かったことがあります。
この場合は先にスタッフから里親にショートステイ期間の延長可能か確認連絡があり、すでに里親家族に予定がある場合などはお断りすることも可能です。その場合はスタッフから他の里親に依頼をし、新しい里親を探すことになります。

実親と養育方針の違いによる摩擦

食事、しつけ、睡眠時間など、養育方針が実親と異なることはよくあります。例えばお菓子、ジュース、ゲームなど食べ放題、飲み放題、見放題の家庭もあります。朝ごはんやおやつなしの家庭もあります。基本的には短期間の預かりなので保護者の方針を尊重しつつも、安全面に関わることは必要に応じて里親が調整することが大切です。違いがあることを前提に、柔軟な対応を心がけましょう。

子どもの服の柔軟剤の香りがきつい、子どもの持ち物からタバコの匂いがするというのはたびたび話題にあがる”里親あるある”です。ふりかけご飯、コンビニおにぎりが好きなお子さんも多いです。
里親宅でゲームをやめない、ご飯を食べないなどがあってもショートステイは短期間のお預かりなので無理強いはせず、対応に困った場合はスタッフと話し合いながら対応することもあります。

子どもの持ち物の不足や紛失

必要な衣類やおもちゃ、オムツなどが足りなかったり、預かり中に持ち物を紛失してしまうことも考えられます。特に急な預かりの場合は持ち物が十分でないこともあります。あらかじめ「最低限必要なもの」のリストを作っておき、自分で購入しておくと安心です。お迎えの時に何をお預かりしたかスタッフと確認するので、返却する荷物への入れ忘れがないかリストを見ながら確認するようにしています。

お子さんが寂しくないようにおもちゃをたくさん持たせてくださる保護者もいます。持ってきたおもちゃは紛失予防のためバッグに入れたままにして無くさないようにしています。うちには長男のおもちゃがあるので、お子さんとは長男のおもちゃで遊ぶことにしています。子供は新しいおもちゃが好きなので、自分のおもちゃで遊びたいとなくお子さんは今まで一度もいません。

保護者が提供した情報と実際の子どもの状態の相違

事前に聞いていた情報と実際の子どもの状態が違っていることもあります。保護者が意図的に隠しているわけではなく、認識のズレや言葉の定義の違いから生じることがほとんどです。お迎えの際に、できるだけ多くの情報を具体的に確認し、初日は特に子どもの様子をよく観察することが大切です。少しでも気になることがあれば、担当者や実親に確認するようにしましょう。

保護者と離れてしまったストレスで爪噛みや、おねしょが始まってしまったり、性器いじりがあると聞いていたのにうちではなかったり、お子さんを預かってみないとわからないことがたくさんあります。保護者からお子さんの体調の変化はないと聞いていても、家に着く頃には鼻水や咳が出ていることもあります。熱がなければそのまま様子を看ることが多いですが、できれば体調が万全の時に預けて欲しいなぁと思うこともあります。

まとめ

ここまで実親との関係で起こりうるトラブルについてお話ししてきました。様々な課題がありますが、これらはショートステイ里親活動の中で自然に起こることであり、決して特別なことではありません。
私がショートステイ里親を続けていく中で学んだ最も大切なことは、「実親を理解し、尊重する姿勢」です。子育ての大変さは誰もが経験するもの。それに加えて、何らかの事情でお子さんを一時的に預けなければならない状況に追い込まれているご家庭の背景には、私たちが想像する以上の苦労があるのかもしれません。
時には意見の相違やコミュニケーションの行き違いがあっても、お互いに「子どもの幸せ」という共通の目標があることを忘れないでください。保護者を責めるのではなく、どうすれば子どもにとって最善の環境を作れるかを一緒に考える姿勢が大切です。
また、一人で抱え込まずにスタッフに相談することも重要です。ショートステイ里親は、行政や支援機関とつながりながら活動する「チーム」の一員なのです。
これからショートステイ里親を始める方へ。トラブルを恐れずに、一歩踏み出してみてください。確かに大変なこともありますが、子どもの笑顔や成長に立ち会える喜び、そして「子育ての応援団」として家族を支えられる充実感は、何物にも代えがたいものです。
あなたの温かい心と家庭が、誰かの人生を支える大きな力になります。ぜひ、一緒に子どもたちの未来を支える輪を広げていきましょう。

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