「また行きたい!」と言ってくれた子どもたち〜ショートステイ里親の嬉しい瞬間〜

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みんなに知って欲しい

帰るときに「また来るね!」って笑顔で手を振ってくれたあの日——ショートステイ里親にとって忘れられない宝物のような瞬間です。

ショートステイって、短期間子どもを預かってもう会えない、ちょっと切ない制度だと思われがちですが、実は「温かい物語」もたくさんあるんです。子どもたちが見せてくれる笑顔や何気ない一言が、私たち里親の心を温かくしてくれます。

今日は、そんな心に残る嬉しいエピソードをお話しさせていただきますね。

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ショートステイ里親の本当の姿

ショートステイは、子どもを「一時的に預かる」制度です。でも実際には、家庭的な雰囲気で過ごす中で、短い時間でも子どもたちと心が通い合うことが本当に多いんです。

一般的に「預けられた=かわいそう」と思われがちですが、実際には子どもたちにとって安心できる居場所になっていることもたくさんあります。数日という短い期間でも、子どもたちは新しい環境に順応し、時には私たちが驚くほどの成長を見せてくれるのです。

心温まるエピソードたち

エピソード1 小さな恋心

5歳と3歳の姉妹でやってきた女の子たち

息子と同じ名前、366日違いの誕生日で、「運命だ!」と意気投合したお姉ちゃん。、結婚の約束をし、次に会うのを楽しみにしていました。
お姉ちゃんが「またAくんちに行きたい!」とママに言ってくれて、2回目のショートステイで再会を果たせました。

息子は事前に買っておいた指輪を渡し、満足げ。お姉ちゃんは帰る時に「ここに来たこと絶対に忘れないから!」と言ってくれました。


※個人情報保護について
このエピソードは実体験に基づいていますが、関係者のプライバシーを保護するため、個人や組織が特定されないよう一部の詳細を変更または省略しております

エピソード2 またパパに会いたい

シングルマザーの母親を持つ3歳の女の子、Aちゃん。

警戒心なく里親宅にやってきたAちゃん。辺りが暗くなってきたところでママがいないと泣き出しました。
ママと一緒に居たいという気持ちを受け止め、気持ちを切り替え頑張ることを決めました。
その時里親宅のパパが帰ってきました。父親のいないAちゃんは、初めてパパと呼べる存在に出会いました。
初対面なのに、膝枕をしてもらって甘えた、次の日には公園で遊んだり、どこに行くにも手を繋いでいました。

1回目のショートステイが終了し、数日で「またパパに会いたい」とショートステイの依頼が来たのでした。

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このエピソードは実体験に基づいていますが、関係者のプライバシーを保護するため、個人や組織が特定されないよう一部の詳細を変更または省略しております

エピソード3 ご飯が美味しいと喜んでくれる

4歳の姉Rちゃんと、3歳の弟Aくん

1年以上我が家に通っている兄弟です。
ショートステイについて何も知らされずに我が家にやってきて、初めは泣いていましたが、今では私が保育園までお迎えに行くと手を振りながら笑顔で走ってきます。

私が作ったご飯を「美味しい!」と食べてくれて、次に来た時も美味しかったメニューを覚えていて、我が家に来た時にリクエストしてくれます。うちに来た時に二人が初めて食べたオムライスが一番お気に入りのメニューです。オムライスにケチャップで書いたハートを見て「可愛い♡」と喜んでくれます。

※個人情報保護について
このエピソードは実体験に基づいていますが、関係者のプライバシーを保護するため、個人や組織が特定されないよう一部の詳細を変更または省略しております

可愛い子どもたちのエピソードはどうでしたか?他にもたくさんあるのですが、今回は3つだけエピソードを取り上げて紹介しました。
初めて里親宅に来たときは不安で緊張している子どもたちですが、一度里親を信頼できると思ったらそのあとはものすごい早さで家族に馴染みます。私たち夫婦を「パパ、ママ」と呼び手を繋いでくる姿は愛おしいものです。

読者の皆さんへ

お子さんを預けてみたい方へ

人を頼ることに罪悪感を持たなくていいんです。「子どもを預けるなんて、母親として失格かも」「迷惑をかけているのでは」と思ってしまう気持ち、本当によくわかります。でも、そんな風に思う必要はまったくありません。

子どもたちは新しい環境で、私たち大人が想像する以上に順応力を発揮します。そして、いろいろな大人との関わりが、子どもの世界を広げ、成長にとってプラスになることも多いのです。

ママが一人で抱え込んで疲れ切ってしまうより、時には周りの手を借りて、心に余裕を持って子どもと向き合う方が、きっと子どもにとっても良いはずです。「助けを求めること」も、子育ての大切な選択肢の一つなんです。

休息を取ったママの笑顔を見た子どもは、きっと「ママが元気だと僕も嬉しい」と感じるでしょう。完璧な母親である必要はありません。あなたらしく、無理をし過ぎずに子育てを続けていくことが、長い目で見たときに一番大切なことだと思います。

支援したい側の皆さんへ

まずはショートステイのことを誰かに話してみてもらえませんか?話した相手がショートステイを利用しなくてもいいんです。そんな支援制度があると知ってもらうこと。ショートステイの利用は、理由問わずで気軽に利用しても良いこと。意外と子どもが里親宅に適応して、それなりに楽しんで帰ってくること。親がリフレッシュすることでまた子育てをかんばれることを伝えてください。

次に、ショートステイ里親になってみたいと思ったら、”里親ってカフェ”に参加してみてください。私の他にもいろんな里親が体験談を交えながらお話ししたり、質問にお答えします。

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SOS子どもの村主催 里親って?カフェ

里親ってカフェに行ってみて里親になりたいと思ったら養育里親の手続きです。

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里親になるには?養子縁組と養育の違い・申請手続き・研修を徹底解説

「里親って大変そう」「特別な人じゃないとできないのでは」と思われがちですが、実は特別な資格がなくても、里親になれます。研修や実習でしっかり学び、里親になった後も他の里親と共に勉強会で学ぶ機会もたくさんあります。

里親に大切なのは、温かい食事、安心できる環境、そして何より「あなたを大切に思っているよ」「ここにいて大丈夫だよ」という気持ちをお子さんに伝えることです。高級なおもちゃや特別な体験を用意する必要は全くありません。

子どもたちが求めているのは、安心して過ごせる場所と、自分を受け入れてくれる大人の存在です。一緒に食事をして、お風呂に入って、絵本を読んで、時には一緒に笑って——そんな当たり前の日常が、子どもにとっては何よりも貴重な時間になります。

ほんの数日の関わりでも、子どもの心に残る温かい記憶となり、「困ったときには助けてくれる大人がいる」という安心感を育むことができるのです。それは、子どもの未来を支える大切な財産になるでしょう。

もちろん、すべての人に里親が向いているわけではありませんし、無理をする必要もありません。でも、もし「何か子どもたちのためにできることはないかな」と思っているなら、まずは制度について知ることから始めてみませんか。小さな一歩が、誰かの大きな支えになるかもしれません。

 まとめ

ショートステイは確かに「一時的な預かり」ですが、その短い時間の中にも、温かい交流と成長の物語がたくさん詰まっています。

「また来たい!」と言ってくれる子どもたちの笑顔は、この取り組みの意義を改めて教えてくれます。子どもたちは大人が思っている以上に強く、そして柔軟です。新しい環境で出会う人たちとの関わりを通して、世界が少しずつ広がっていく様子を見ていると、子どもの可能性の大きさに驚かされます。

同時に、私たち大人にとっても、子どもたちとの出会いは特別な意味を持ちます。彼らの純粋な笑顔や素直な言葉は、日々の忙しさの中で忘れがちな大切なことを思い出させてくれます。家族の絆の尊さ、当たり前の日常の温かさ、そして人と人がつながることの美しさを。

ショートステイを通して感じるのは、「支援する側・される側」という一方向の関係ではなく、お互いに何かを与え合い、学び合う双方向の関係だということです。子どもたちから受け取るものの方が、むしろ多いのかもしれません。

現代社会では、核家族化が進み、地域のつながりも薄くなりがちです。でも、ショートステイのような制度を通して、血のつながりを超えた「家族のような関係」が生まれることがあります。それは、子どもにとっても大人にとっても、人生を豊かにしてくれる宝物のような関係です。

すべての子どもが、困ったときに「ここに行けば安心だ」と思える場所を持てること。すべての親が、「一人じゃない」と感じられること。そして、地域の大人たちが「子どもはみんなで育てるもの」という意識を持てること。

そんな社会を目指して、私たちにできることから始めていけたらと思います。子どもたちにとって安心できる居場所が一つでも多く増えること、それが私たちの心からの願いです。

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