福岡市ショートステイ里親利用前に知っておきたい子どもの不安を解消するポイント

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みんなに知って欲しい

初めてショートステイ里親利用する際、保護者が最も心配になるのは「子どもが不安に感じないだろうか」ということではないでしょうか。今回は、福岡市でショートステイ里親でお子さんを預ける前に、お子さんの不安を和らげるための具体的な対応方法と事前準備についてお話しします。
福岡市のショートステイ里親では、小学生以上は里親宅ではなく施設に行くことが多く、乳児は里親宅にすぐ馴染み不安を感じることは少ないので、特に不安を感じやすい幼児の対応について投稿します。

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ショートステイ里親とは

福岡市のショートステイ里親制度とは

保護者の疾病などの事由により、家庭における養育が困難な児童を、原則7日以内で一時的に預かる福岡市のショートステイ制度。「精神的に辛くて、子供に当たってしまう」「急な入院で、子供を見てくれる人がいない」といった親のSOSを、地域の里親家庭で引き受ける大切なサービスです。

子どもの不安を理解する

  • ママ・パパがいないことへの漠然とした不安
  • 慣れない環境での混乱
  • 食事や睡眠リズムの変化への戸惑い
  • 「なぜ知らない人のお家に行くの?」という疑問
  • 「ママ・パパは本当に迎えに来てくれる?」という心配
  • お気に入りのおもちゃや毛布への執着

事前にしておきたい準備

1. 子どもとの対話

  • なぜ預ける必要があるのかを年齢に応じて説明
  • 子どもの気持ちや心配事を聞く
  • 「必ず迎えに行く」という約束をする

2. 持ち物の準備

必須アイテム

  • 着替え(多めに準備)
  • 歯ブラシなどの日用品
  • 薬(必要な場合)

安心アイテム

  • お気に入りのおくるみや毛布

「この子、これがないと眠れないんです。」とおくるみや子ども用毛布を持ってくる親御さんがいますが、ステイ中は自分の家と違うからかおくるみや毛布がなくても眠れています。ショートステイをきっかけにおくるみや毛布を卒業しても良いのかなぁと思います。もしも眠れなかった時のお守りとして里親にこっそり渡してもらえるとありがたいです。

  • おもちゃ

お子さんがおもちゃを持ってきてくれることもありますが、子どもは新しいおもちゃが好きなので、里親宅におもちゃがあると持ってきた自分のおもちゃで遊ぶことはありません。うちには息子のおもちゃがあるのでステイ中のお子さんはそれで遊ぶことが多いです。青ず仮しているのが女の子でも息子のおもちゃで遊んでいます。紛失の可能性を防ぐためにも里親宅におもちゃがあるか確認し、なければ持たせるくらいで良いと思います。

3. 里親への情報共有

ショートステイ申込時に受入票に記入すること

  • 健康状態(アレルギーの有無、持病など)
    アレルギーについては必ず記入してほしいです。アレルギー検査していなくても「この食材が怪しい」などわかっていることがあれば共有していただけると嬉しいです。
  • 体質
    乾燥肌、便秘気味など記入してもらえれば入浴後に保湿剤を使用したり、体調を見ながらお腹のマッサージなどの対応ができます。
  • 食事について(食べる量や好き嫌い)
    乳児さんはミルクの量、回数、時間を記入します。幼児さんは食べる量、好き嫌い、食べさせていないもの、食事の補助は必要かを記入します。食事の量はみなさん”普通”との記入が多いですが、普通よりも食べるお子さんが多い印象です。チョコや飴、グミを食べさせてない家庭も多いので、私はおやつにこれらを与えることはありません。
  • 睡眠(寝る時の癖、夜尿など)
    「夜だけおむつをして下さい」と言われる親御さんも多いです。おねしょが心配な場合は、教えていただければ防水シーツなどで対応します。寝る時に電気を消している、つけたままなど見落としがちな習慣も教えていただけることで対応できます。
  • 排泄
    おむつのサイズ、排便の回数などを記入します。排便の回数が多いお子さんはお尻を拭くよりも洗うほうがお子さんのお尻かぶれが少ないのでお知らせしてくれるとありがたいです。
  • 入浴
    頭からお湯をかけられるのが嫌い、湯船に浸かるのが苦手というお子さんがいますが、先に知っておくとステイ中でもお子さんを泣かせてしまう前に対応できます。
  • 生活習慣
    1日のタイムスケジュールを記入します。食事の時間、寝る時間などがわかればステイ中でもできるだけ同じ時間に食事、入眠ができるようにします。
  • 性格
    切り替えが苦手、人見知り、おしゃべり好きなどの記入が多いです。好きなおもちゃ、好きな遊びも記入してくれていたら、ステイ中のお出かけ先や遊び方の判断材料になります。

    以上が受入表で確認する内容です。ここに記載していない情報でも、気になること、注意してほしいことなどがあればなんでも里親に共有してもらえると助かります。お子さんの普段の家での生活の様子と、ステイ中の様子が全然違うこともありますが、あらかじめ知っておくことで里親も早めに対応策を考えたり、調べたりできます。

子どもが不安な時の対応

子どもの言葉:「ママ(パパ)がいい…」「ママ(パパ)と一緒がいい…」

対応例:できるだけ前向きな声かけ

  • 「ママも〇〇ちゃんが大好きだよ。お迎えの時間になったらすぐに来てくれるからね。」

  • 「楽しいことがいっぱいあるから一緒にやってみようね。」


子どもの言葉:「帰りたい…」

対応例:理由を説明(お休み、お仕事、入院など、保護者からお子さんへ説明されている通りに伝える)

  • 「そう思うときもあるよね。でも、ママが〇〇してるからお手伝いしてくれると嬉しいな」

  • 「ママが〇〇してるから、〇〇ちゃんも頑張れる?」


子どもの言葉:「ママ(パパ)はどこ?」「ママ(パパ)、迎えに来る?」

対応例:お迎えの日を伝える

  • 「ママ(パパ)はお仕事に行ってるけど、あと◯回寝たらお迎えに来てくれるよ。」

  • 「ここまで来たらママ(パパ)が来るよ。カレンダーを一緒に見てみようか?」


子どもの言葉:「こわい…」

対応例:安心感を与える言葉掛け

  • 何があっても私がそばにいて〇〇ちゃんを守るからね
  • 絶対ママ(パパ)が迎えにくるから大丈夫だよ


子どもが安心するには、「不安を受け止めて共感すること」「安心できる見通しを伝えること」がとても大切です。無理に泣き止ませようとせず、心に寄り添う対応が信頼関係を育みます。

効果的な対応のポイント

子どもの感情を受け止める

  • 子どもの気持ちを否定せず、「さみしいんだね」「不安なんだね」と共感する
  • 「泣いちゃダメ」ではなく、「泣いてもいいよ、でも私がそばにいるからね」

わかりやすく具体的な見通しを伝える

  • 抽象的な「すぐ」ではなく、具体的な時間や活動を示す
  • 視覚的な手がかり(時計、スケジュール表など)を活用する

子どもが気持ちを切り替えられる活動

  • 好きな遊びや興味のある活動に誘導する

安心できる環境作り

  • 決まった里親が担当することで安心感を与える

これらの対応は、子ども一人一人の性格や発達段階に応じて調整することが大切です。何より、大人が落ち着いて、愛情を持って接することが子どもの安心感につながります。
どのような言葉かけが効果的だったか、里親間で共有する。
このような対応を継続することで、子どもは徐々に慣れ、分離不安も和らいでいきます。

実際のエピソード

【ママがいい!と言う4歳の男の子Hくん】

お預かりしてすぐ、「ママがいい!」と泣き出してしまったHくん。
私「ママがいいよねぇ。ママもHくんに会いたいと思うよ。だけどお仕事でHくんと一緒に居られないんだって。ママ、お仕事頑張るって言ってたよね。Hくんもママにお泊まり頑張るって言ってたよね?ママのために明日まで頑張れない?」
Hくん「ママがいい!」
私「そうだよね。でも今帰ったらママがお仕事できなくなって困っちゃうよ。そしたらママもHくんも悲しいよね。」
私「明日になったらお仕事頑張ったママが迎えに来てくれるよ。Hくんが頑張ったらママもきっと嬉しいと思うよ。」
と言うような話をしました。するとHくんはママのために「頑張る!」と明日までのショートステイを決心したのでした。

ここでは感情を受け止め、明日までと言う期限を提示し、嬉しそうなママの姿を想像することでそのあとは泣かずに頑張れました。ステイが嫌な気持ちと、ママのために頑張りたい気持ちが入り混じったHくんが話すことで心の整理をし、最終的に自分で決断することができました。

【オバケが怖いという5歳の女の子Rちゃん】

寝る時に「ママ、お化けが怖い」と言われました。
私「真っ暗が怖い?電気つけておく?」
Rちゃん「ううん、お化けが怖い」
私「この部屋にオバケがいるの?オーちゃんは見えないなぁ」
Rちゃん「いないよ。来たら怖い」
私「オバケが来るかもと思って怖いんだね。オバケが来てもおーちゃんが守ってあげるから大丈夫だよ。」
Rちゃん「ほんと?」
私「本当だよ!絶対守るよ。約束する」
Rちゃん「ありがと」
と不安な表情から安心した表情になり眠りにつきました。

ここでは、「オバケはいないから大丈夫!」という声掛けは通用しません。子供はオバケが来ないのではなく、来ると思っているから不安なのです。もしオバケが来ても守ってもらえるんだと分かったら安心することができます。

まとめ

福岡市のショートステイ里親制度で初めてお子さんを預ける際の、子どもの不安を和らげるための具体的な準備と対応方法をご紹介しました。事前の対話、適切な持ち物の準備、里親への詳細な情報共有が、子どもの安心感につながります。
特に受入票への記入では、アレルギー情報や生活習慣、性格など細かな情報を伝えることで、里親がより適切なケアを提供できます。

子どもが「ママがいい」「帰りたい」と不安を表現した時は、感情を受け止めながら具体的な見通しを伝え、前向きな声かけを心がけることが大切です。ショートステイは親子双方にとって成長の機会でもあります。適切な準備と理解があれば、里親が適切な対応ができ、子どもも保護者も安心して過ごすことができるでしょう。

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