福岡市「養育里親」と「ショートステイ里親」の違いとは?

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ショートステイ里親になりたい方向け

今日は多くの方が関心を寄せている「里親制度」について、特に「養育里親」と「ショートステイ里親」の違いに焦点を当ててお話ししたいと思います。

「里親」とは、さまざまな事情により家庭での養育が困難になった子どもたちを、一時的または継続的に自分の家庭で養育する制度です。近年、児童虐待やネグレクトの問題が社会的に注目される中で、子どもたちが安心して成長できる環境を提供する里親制度の重要性がますます高まっています。

この記事を通じて、里親制度への理解を深め、一人でも多くの方にこの大切な取り組みについて知っていただければと思います。

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福岡市の養育里親とは?

定義と主な役割

養育里親は、家庭での養育が困難な子どもを、比較的長期間にわたって自分の家庭で養育する里親です。子どもの成長と発達を支え、安定した家庭環境を提供することが主な役割となります。

受け入れ期間

基本的には中長期間(数ヶ月から数年、場合によっては18歳まで)の養育を担います。子どもの状況や家庭事情により期間は変動しますが、安定した環境で継続的な養育を行うことが前提となっています。

対象となる子ども

主に以下のような状況にある子どもたちが対象となります:

  • 虐待やネグレクトを受けた子ども
  • 保護者の病気や経済的困窮により家庭での養育が困難な子ども
  • 保護者の離婚や死別などにより養育者がいない子ども

必要な研修や手続き

養育里親になるためには

  • 基礎研修の受講
  • 認定前研修の受講
  • 家庭訪問調査
  • 面接
  • 都道府県知事による認定

実際の生活のイメージ

養育里親の生活は、実の子どもを育てることと多くの共通点があります。学校行事への参加、習い事のサポート、日常的な健康管理や生活指導などを通じて、子どもの健全な成長を支えていきます。ただし、里子が抱える心の傷や特別なニーズに対する理解と配慮が特に重要になります。

福岡市のショートステイ里親とは?

定義と目的

ショートステイ里親は、保護者の急な入院、出産、育児疲れ、家族の冠婚葬祭など、一時的な事情により子どもの養育が困難になった場合に、短期間だけ子どもを預かる里親制度です。

主な目的

  • 緊急時の子どもの安全確保
    パートナーが子どもに暴言を吐いたり、暴力を振るったりするとのことでお子さんをお預かりしたことがあります。
  • 保護者の負担軽減
    産後うつや育児疲れでショートステイを利用する方が一番多いです。
  • 家庭の危機的状況の回避
    離婚、引っ越しなどの手続きの時にもショートステイを利用される方がいます。

受け入れ期間

 数日から1週間程度の短期間。

必要なスキル

  • 短期間で子どもとの信頼関係を築く能力
  • 様々な年齢・背景の子どもを受け入れる適応力

必要な登録や制度の説明

福岡市ショートステイ里親の登録には、以下のことが必要です。

  • 福岡市の養育里親であること
  • 家庭環境の調査
  • NPO法人SOS子どもの村への登録
  • 定期的な更新手続き

養育里親とショートステイ里親の違い

項目養育里親ショートステイ里親
養育期間中長期(数ヶ月〜数年)短期(数日〜数週間)
主な目的継続的な養育・成長支援一時的な保護・支援
対象児童家庭復帰困難な子ども一時的に養育困難な子ども
必須条件なし福岡市の養育里親であること
病気の時の対応病院を受診するショートステイ中断
関係性深い信頼関係の構築短期間での安心感提

向いている人のタイプ

養育里親に向いている方

  • 長期的な視点で子どもと向き合える
  • 安定した生活基盤がある
  • 子どもの成長を見守る忍耐力がある

ショートステイ里親に向いている方

  • 急な依頼にも柔軟に対応できる
  • 短期間で子どもに安心感を与えられる
  • 様々な状況の子どもを受け入れる包容力がある

共通して大切なこと

子どもに寄り添う姿勢

養育里親もショートステイ里親も、何より大切なのは子どもの気持ちに寄り添う姿勢です。子どもたちは様々な事情を抱えており、不安や戸惑いを感じています。温かい心で受け入れ、子どもが安心できる環境を作ることが何より重要です。

信頼関係を築く重要性

期間の長短に関わらず、子どもとの信頼関係を築くことは里親活動の基本です。子どもの話に耳を傾け、気持ちを理解し、一人の人間として尊重する姿勢が信頼関係の基盤となります。

里親同士の支え合い、地域のサポート

養育里親活動は、決して一人で行うものではありません。他の里親との情報交換や相互支援、児童相談所や自治体からのサポート、地域コミュニティとの連携など、様々な支援ネットワークを活用することが大切です。
ショートステイ里親では、児童相談所や地域コミュニティの連携はありませんがSOS子どもの村の24時間相談窓口、研修や勉強会などのサポートがあります。

一時保護とショートステイ里親のできることの違い

私が養育里親になってから3年間は、1度も養育里親の委託がありませんでした。里親の数が少ないと聞いていたのに、なぜ3年も委託がないのかとモヤモヤしていました。ある日、里親カフェで福岡市の児童相談所のスタッフさんにショートステイを勧められ、登録することにしました。すると翌週にはステイの依頼があり、翌月には実際にお子さんを預かることになりました。

それから毎月いろんなお子さんをお預かりするようになり、およそ1年が経った頃、一時保護委託の依頼がありました。
ショートステイで何度も我が家に来てくれているお子さんのママが精神的に不安定となり、家庭での子どもの養育が困難とみなされ、もともと予定していた7日間のショートステイを1か月の一時保護委託に変更するというものでした。

福岡市ではNPO法人SOS子どもの村にショートステイ事業を委託しているので、ショートステイの時は子どもの村スタッフさんと連絡をとるのですが、一時保護委託になると児童相談所のスタッフさんと連絡を取ることになります。
チャイルドシートなどのレンタル品もSOS子どもの村から借りていたものが、福岡市子ども総合相談センターから借りることになります。
ショートステイ中に子どもが発熱などの体調不良になればショートステイは中断し、お子さんをご自宅へ帰すことになるのですが、一時保護委託の際は子どもが病気になっても必要であれば病院を受診し、そのまま里親宅で過ごすことになります。

ショートステイ中は、医療行為とみなされるため子どもの爪切りができないのですが、保護委託中は里親宅にいる期間も長くなるので子どもの爪切りもできます。
ショートステイ中は子どもについて気になったことや生活の様子を毎日記入して、ショートステイ終了時にSOS子どもの村に提出しなければなりません。一時保護中は気になることがあれば電話でスタッフさんに報告することもありますが、毎日の生活の様子を記録することはありません。

子どもとの過ごし方はショートステイと一時保護中で特に変えたりすることは私はありません。3食食べて楽しく遊んで、お風呂に入って寝るだけです。ショートステイよりも一時保護の方が里親宅で子どもと過ごす時間は長くはなりますが、毎日細かく子どもについての記録をとる必要がないので、記録をとるのが苦手な私にとっては、一時保護の方が負担は軽いと感じます。

ショートステイでは子どもに対しての医療行為ができません。子どもの爪を切ることさえ医療行為とみなされ禁止されています。養育里親では子どもの爪切りや耳掃除もできますし、病院に連れて行くこともできます。子どもが体調不良の場合は児童相談所職員に連絡し、受診の必要があれば職員が病院へ予約の連絡をしてくれます。病院を受診した場合の費用は里親が支払うことはありません。

里親に関心のある方へ

里親についてもっと詳しく知りたい方は
できることから!福岡の里親さん 

  • 里親支援センター
お住まいの市区町村 里親支援センター 電話番号

福岡児童相談所管轄地区

福岡県里親支援センター
ウェルツリー

092-406-8634

久留米、大牟田児童相談所管轄地区 里親支援センターOHANA 0942-77-3388
田川・京築児童相談所管轄地区 里親支援センターそわか 0948-42-1052
宗像児童相談所管轄地区 里親支援センターリンク 093-282-0001

https://shortstay-satooya.com/children-without-explanation/

まとめ

今回は「養育里親」と「ショートステイ里親」の違いについて詳しくご説明しました。

    • ショートステイ里親は短期間の一時的な養育を担う制度

    • どちらも子どもの安全と健全な成長を支える重要な役割

    • それぞれに適した研修や手続きが用意されている

里親制度は、困難な状況にある子どもたちを社会全体で支える大切な仕組みです。直接里親になることが難しい場合でも、制度への理解を深め、周囲に伝えることで間接的に支援することができます。

一人でも多くの子どもたちが、温かい家庭環境で健やかに成長できる社会を、皆で築いていきましょう。

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