子どもの顔を見ると、愛おしくてたまらない。 それは本当のこと。
でも同時に、「もう限界かもしれない」と思う夜もある。 これも、本当のこと。
どちらも嘘じゃないのに、苦しい方の気持ちを認めるのが、なんとなく怖かったりする。
私にも、そういう時期がありました。「こんなに好きなのに、なんでこんなに余裕がないんだろう」って。
泣き止まない息子に自分も泣きそうになったり、今日も1日家族以外の誰とも話さなかったなぁと寂しくなってみたり。
今はそんな日も懐かしい思い出ですが、子育てでいっぱいいっぱいだった時に「ショートステイ里親を知っていたら」と感じる時もあります。
ショートステイ里親って、どんな制度?
ショートステイ里親とは、1泊〜1週間程度、子どもを自宅で預かる短期の里親のこと。
「虐待された子どもを保護する」というイメージが強い里親制度ですが、ショートステイは少し違います。
たとえば——
- お母さんが体調を崩して、一時的に育児ができなくなった
- 産後うつで、どうしても休養が必要になった
- 冠婚葬祭や入院で、数日だけ預かってほしい
そういう「ちょっとした緊急事態」や「少しの息抜き」に使える制度です。
虐待の手前、というより、虐待を未然に防ぐための制度、と言った方が近いかもしれません。 親が追い込まれる前に使えるセーフティネット。
子どもにとっても、見知らぬ施設ではなく、家庭的な環境で過ごせるのがショートステイの特徴です。里親の家で、ご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、普通の毎日を過ごす。そういう場所です。
親の心に「余白」ができると、何が変わるか
これが、私がいちばん伝えたいことです。
30代女性・5歳男児の親子
数日間だけ預かりをお願いしました。 最初は罪悪感でいっぱいでした。「こんなことしていいのかな」って。
でも戻ってきた子どもを迎えたとき、自分がびっくりするくらい穏やかでいられました。
子どもも楽しく過ごせたようで、里親さんの家でのことをたくさん話してくれました。
※個人情報保護について
このエピソードは実体験に基づいていますが、関係者のプライバシーを保護するため、個人や組織が特定されないよう一部の詳細を変更または省略しております
それまでは些細なことでイライラして怒鳴ってしまっていたのが——怒鳴らずに済んだ。
少し子どもと離れ、朝までゆっくり寝ることができると体だけでなくなぜか心も回復します。
子どもに怒鳴ってしまって自己嫌悪になる日を繰り返し、自分を責めてしまって悪循環に陥るママはたくさんいます。
そうなる前に少し休むだけで改善されるのです。
30代女性・小1女児・0歳男児親子
下の子が生まれてから長女の赤ちゃん返りが酷かったので利用しました。
久しぶりに長女と二人だけの時間を過ごし、長女の笑顔が戻りました。
私自身も久しぶりに美容室に行けてスッキリしました。
里親さん宅から帰ってきた弟に長女が意地悪することも減ったのでまた利用したいと思います。
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このエピソードは実体験に基づいていますが、関係者のプライバシーを保護するため、個人や組織が特定されないよう一部の詳細を変更または省略しております
ショートステイを利用したことで下の子にばかり手がかかって後回しにしていた上の子と、ゆっくり話せた。
ずっと先延ばしにしていた自分の通院ができた。
夫と、子どもの話でも愚痴でもなく、ただの雑談ができた。
たった数日の「余白」が、あんなに大きく影響するとは思っていなかった。
ショートステイで子どもを預けること、最初は不安もあると思いますが、一度預けてみるとその良さを実感していただけると思います。
子育ての苦しさって、技術の問題じゃないことも多いです。 ただ、余裕がなくなっているだけ。数日休むことでまた頑張れる自分になれます。
よくある不安に、ひとこと
「預けるのって、悪いことじゃないの?」
そう感じる気持ち、すごくわかります。私もそうでした。 でも、休息を取ることと、子どもを愛することは、矛盾しません。 一時保育も、祖父母に頼むことも、ファミリーサポートもショートステイも、本質は同じだと思っています。
「子どもは傷つかない?」
正直、ゼロとは言えない部分はあるかもしれません。
子どもに事前にショートステイ里親を利用することを説明しておく必要があります。
説明してどの程度理解できるかは子どもによっても、状況によっても違う。
ただ、里親の家で安心して過ごせる子も多いですし、何より——限界を超えた親のそばにいることが、子どもにとって一番安全とも限らない。
難しいけれど、そこは天秤で考えてみてほしいなと思います。
一度利用したご家庭が「また利用したい」と言ってくださることが、お子さんにも何かしらメリットがあったと感じる親御さんが多いからではないでしょうか。
まとめ
ショートステイは、「もうダメだ」という人のための制度じゃない、と私は思っています。
余裕があるうちに使う。 追い込まれる前に、少し息を抜く。 そのそのタイミングで利用することでまた頑張れる。
「助けを借りることができる親」の方が、長く穏やかに子どもの隣にいられる。
そう信じながら、今も里親をしています。


